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今年度の入学式は4年ぶりに一堂に会して,対面で行うことができました。久しぶりの対面での入学式で少々緊張しました。多くの入学生はマスク着用でしたので,コロナ禍での3年間の苦労をその顔に見ることはできませんでしたが,緊張の中にも意気込みを感じることはできました。コロナ禍での本学もオンライン授業に始まり,学生交流会など対面での行事はほとんど中止しました。しかし,大发体育_中国足彩在线-官方app下载5年度はほとんどすべての授業を対面に戻し,ほぼコロナ禍以前の状態になりました。入学生のみなさんには,勉学を含め,大学生活を楽しんでいただきたいと思います。
ところで,コロナ禍で見えてきたことは,デジタル化の遅れです。政府もデジタル庁を配して,遅れを取り戻そうと必死になっています。本学でも,データサイエンス,計算社会科学に関する教育,研究基盤を強化し,今回,入学された皆さんから全員にデータサイエンス教育を施すとともに,AI, ICT,情報科学等の技術開発に向けた先端研究,教育を推進して,デジタル社会で活躍できる多様な人材を育成します。今,世界中で,若い人がICT?情報?デジタル技術を活かした起業により,社会の構造を変えるようなイノベーションを創出していますが,これからの時代は,情報科学の技術を様々な分野に活かして社会実装していくことが必要になります。本学ではそのような教育を行っていきます。もちろん,本学の地域創生学部,生物資源科学部,そして保健福祉学部では,それぞれの専門分野を深く掘り下げて教育?研究を行っていますので,その道のプロフェッショナルを目指して,頑張っていただきたいと思います。
本学の基本理念は「地域に根差した,県民から信頼される大学」です。また,全学の人材育成目標は,「主体的に考え,課題解決に向け行動できる実践力,多様性を尊重する国際感覚や豊かなコミュニケーション能力を身に付け,生涯学び続ける自律的な学修者として,地域創生に貢献できる課題探究型地域創生人材を育成する」ことです。アクティブラーニングを行い,課題を解決して,地域貢献してもらうことを期待しています。
県立広島大学 学長 森永 力